拍手お礼2

 
  ※拍手お礼2012/8/29〜11/2  
     
 


静かになったと振り返ると、
文庫本を抱いたまま目を閉じていた。

(めずらし・・・)

うたたねをする緑間の寝顔を覗き込んで、
黄瀬はそっとその眼鏡をはずしてやる。

「ん・・・っ」

小さく声をあげるので、起こしてしまったかとひやりとしたが、
目は閉じられたままだった。

(寝てるときくらい何も考えずにいれたらいいのに)

眉間に刻まれた皺が残ったままの緑間に苦笑して、
その隣りに移動した。

空調がほどよくきいた静かな室内は、
自然と眠気を呼び寄せるのかもしれない。

黄瀬は、あくびをひとつ。
それでも、このまま眠るのはもったいないと思う。

緑間の寝顔をもう少し見ていたい。
夢を見ているのであれば、自分の夢を見て欲しい。

そんな甘いことを考えながら、
緑間の額にキスをした。

穏やかな、休日の午後。