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| 緑間誕生日カウントダウン☆ | ||
あと6日(火神) |
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その日はとてもよく晴れていて、雲ひとつない青空の下、初夏の太陽がさんさんと照りつけ、午前中だというのにすでに汗ばむくらいの暑さになっていた。 日曜日の練習が午後からだというので、火神は冷蔵庫の食材が乏しくなっているのをなんとかしようとスーパーに向かう途中で、ばったりと出会った。 何でこんなところにいるのかとか、何でこのタイミングでとか、考える間もなく、直接対峙してしまった。 「緑間っ」 「火神・・・」 じりじりと太陽が照りつける往来で睨み合う事、約1分。 人通りの少ない道とはいえ、190センチ台のジャージを着た男二人はやはり、目立つ。 近くにいた通行人は、二人を遠巻きにして足早に通り過ぎていく。 「お前、こんなとこで何してんだよ」 「この近くに懇意にしてるスポーツショップがあるのだよ。今日のラッキーアイテムの新しいシューズを買いに来ただけだ。オマエこそ、今は必死で練習している時期ではないのか?」 「今日の練習は午後からなんだよ。その前に食料の買出しに行くとこだっつーの。あ、そーだ、ちょうどいいや。荷物持ちに付き合えよ」 スーパーと自宅を二往復するつもりだったが、このまま緑間に来てもらえばちょうどいい。 同じように買い物に来ているのだから、時間は問題ないだろう。 「は?オレはそんな暇などないのだよ」 明らかに不機嫌なオーラを放つ緑間の腕をつかんで、火神は引き摺るようにスーパーへと歩き出した。 「いーからいーから。米とか水とか買わねえとなんだよ。アイス買ってやっから、手伝え」 「そーゆーこっちゃないのだよ」 道中、文句を愚痴愚痴と言われ続けたけれど、それでも逆らう事を許さない勢いと力で緑間を目的のスーパーへと連れて行くことには成功した。 スーパーの店内では、慣れたように食材を選びカートに次々と入れて行く。 いたむのが早い食材は使いきれない事が多い為、生鮮食品はなるべく避け、冷凍できる食材を中心にとりあえず一週間分を目処に選ぶ。 「火神・・・」 「なんだよ」 食材で山になっていくカートを見ながら緑間が額を押さえる。 「何日分のつもりだ」 「一週間・・・も、もたねえかなあ」 「オマエの胃袋はどーなっているのだよ」 「えー?ふつーだろ?ふつーふつー」 「普通の基準が間違っているのだよ。あともっと栄養に偏りのないように選べ」 「なに買っていいかわかんねーし」 「だからバカだというのだよ」 「バカにすんな」 「うるさい」 緑間に多少指示されて、野菜類を増やし、買出しを終わらせる。 米10kgと水1ケースを緑間に持たせ、段ボール箱2つに詰め込んだ食材を火神が抱えた。 じりじりと日差しが強くなっていく中、二人はほぼ無言で歩いていく。 (悪いヤツじゃねえってのは、わかってんだけど) 文句を言いつつも買い物に付き合い、自分の物でもない荷物を運んでくれている。 隣りを歩きたくないのか、少し後ろをついてきているのをたまに確認しながら、火神はなんだかその様子が可笑しくて、笑ってしまった。 「サンキュー。助かったぜ」 部屋の中まで運んでもらい、ほっと息をつく。 「まったく。時間の無駄だったのだよ」 不機嫌そうな表情のまま、緑間が額の汗を袖口で拭う。 火神も首にかけたタオルで汗を拭きながら、くじつきのアイスバーを差し出した。 「まあまあそう怒んなって。ほら、約束のアイス」 「・・・まさか一人暮らしだったとはな」 部屋をぐるりと見渡した緑間はアイスをかじった。 「親父と暮らしてても練習で遅くなるし飯食ってすぐ寝るし。ほとんど顔を合わせねーから、今とあんまかわんねーかも」 冷蔵庫に食材を詰め込みながら、答えると少しだけ沈黙が流れた。 (変な事言ったっけ?) そっと緑間の方を見ると目が合って、驚く。 試合中の鋭い視線とは異なって、眼鏡の奥の目は穏やかだ。 「それでもいるといないのとでは、違うのだよ。誠凛ではその心配も無用だろうがな」 「え?」 先に視線を逸らしたのは緑間だった。 そこで初めて緑間に見惚れていた事に気付く。 「なんでもないのだよ。一人ならば体調管理に気をつける事だ。オレはもう行く」 眼鏡をそっと持ち上げ、小さく息を吐いた。 (ああ、ほんとに、なんつーか、優しいんかな・・・?) もっと周りに興味のない人間かと思っていたけれどそうではないらしい。 買い物をしていた時も体調を気遣うような事を何度も言われた。 「お、おお。ほんとにありがとな」 「次はないと思え・・・。なんだ、これは」 緑間が不思議そうな顔をしたので、火神もその手元を覗き込む。 「7?」 アイスの棒に数字が焼印されている。 間違いなのか何かを意味しているのか、これだけではわからない。 「それは見ればわかるのだよ。あたりでもなく7とはなんなのだよ」 「俺が知るかよ。ラッキーナンバーなんじゃねえの?ラッキーセブンとかいうじゃん」 「・・・なるほど」 緑間の表情がほんの一瞬、緩んだのを火神は目の当たりにした。 (へ?笑った?照れた?赤くなった?え?) 見間違いかと目を見開くと、いつもと同じような無表情に戻っていた。 アイスの棒をポケットに入れた緑間がそのまま玄関に向かったので、慌てて追いかけた。 「じゃーな」 手を振ったけれど、緑間は振り返らなかった。 (喜んでた?) 星座占いやラッキーアイテムを毎日気にしているのだから、ラッキーセブンという言葉に反応してもおかしくはない。 (変なヤツだけどいいヤツ?) 火神はなんだか急に可笑しくなって、玄関で一人笑った。 家族のように誰かとスーパーで買い物をしたのが、帰国して初めてだった事に気付いたのは、それよりもう少し後の話。 終わり |
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2012/07/01 |
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緑間っちの誕生日に全力を尽くす! |
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