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| 緑間誕生日カウントダウン☆ | ||
あと5日(赤司) |
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時刻は午後11時。 自室のベッドに横になっていた緑間の携帯電話が鳴った。 (こんな時間になんなのだよ) 眼鏡をかけなおして、携帯電話を見るとメールが届いていた。 『起きているか?』 一行の短い文面。 「赤司・・・」 ほんの少し指先に力が入るのは、中学時代を思い出したからだ。 『起きているのだよ。何かあったのか?』 返事を送って、ほっと息を吐く。 卒業してから数ヶ月。 遠く、京都の地へと行ってしまった赤司とは会う機会もなければ、話す機会もなかった。 メールを送る理由もなければ、貰う理由もないのだ。 中学時代は、直接話す事が多く、部活の連絡網のようなメールのやりとりをしていただけにすぎない。 『何かなければ、メールをしてはだめなのか?』 相手の意図が読めず、緑間は困惑した。 こんな風にメールをしてくる人間ではない事は、よく知っている。 (暇つぶし・・・?) そうだとしても、珍しい。 『そんな事はない。何もなくても返事はするのだよ』 そもそも、緑間自身はメールが苦手だ。 黄瀬や高尾が時々送って寄越す以外にやり取りする事もない。 メールの文面を考えるくらいなら、電話の方が手っ取り早いとも思う。 『真太郎は変わらないな。その方がいい』 『高校に入っただけで、何かが変わるわけはない。赤司もそうだろう?』 それでも赤司がメールを続けるならば、メールで答えるほかに選択肢はない。 『そうだな。変わるはずがない。ところで、誠凛に負けたそうだね?』 見えない笑顔が目の前に見えて、条件反射でメールを削除しそうになったが、ここで返信をしなかったら、後で何を言われるかわからない。 言われるだけで済めばいいが、何をされるかわからない。 (本題は、これか・・・?) 赤司が本当に何の用もなくメールを寄越すはずがないのだ。 『次は勝つのだよ』 嘘偽りの無い、今の気持ち。 改めて自分に言い聞かせているような気がした。 『わかっているならいい。敗北は次の勝利に繋がる通り道に過ぎないのだから』 それでも。 緑間は心配の意も込めて、思い当たった理由を直接聞いた。 『赤司、眠れないのか?』 『聡過ぎるのも問題だな。否定はしないでおくよ。おかげでよく眠れそうだ。IHでは会えないだろうが、WCで会えるのを楽しみにしている。返事はいらない』 6通目のメールで、終わった。 赤司の意図を把握できないまま、緑間は携帯電話を置いた。 (自分でわかっている部分は、赤司も気付いている) 敗北を引きずってはいない。 次の目標があるからだ。 ウィンターカップ。 夏はその予選に向けての練習が続くだろう。 (人事を尽し天命を待つ。努力を怠る事さえなければ、運命に導かれる) 自分の力だけでは勝てない事を知った。 それは、ある意味成長の証なのかもしれない。 (勝つ事だけが全てなのだよ) 目指す先は、勝利のみだ。 それは、赤司に自信を持って会う為にも繋がる。 終わり |
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2012/07/02 |
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緑間っちの誕生日に全力を尽くす! |
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